相談前の状況
依頼者は被相続人の長女で、嫁いでおり、同居はしていませんでした。
依頼者には独身で認知症の母と同居している兄が1人います。度々、実家に帰っては面倒を見てあげているのですが、母の認知症はますます酷くなるばかり。
そんな中、稼ぎもあまりないはずなのに、兄の金使いが荒く、疑問に感じていました。
怪しいと感じた依頼者は、母の預貯金を調べてみたところ、お金が引き出されている形跡があり、それが定期的に一定の金額だったため、兄が母の金を使い込んでいる可能性が高いと考えました。
母は多額の預貯金を保有しており、このまま兄に使われてしまい母の預貯金が無くなってしまうと心配して、吉原隆平綜合法律事務所に相談に行きました。
解決への流れ
受任後、依頼者に成年後見の申し立てをすることをアドバイスし、申立てをしました。入念な準備が功を奏して兄側の反対を上手くかわし、第三者である弁護士に成年後見人になってもらうことができました。
その結果、母親の預貯金財産は成年後見人である弁護士が管理することとなり、これまでのように兄が勝手に母親の預貯金を引き出す等して財産を使ってしまう心配がなくなりました。
吉原 隆平 弁護士からのコメント
高齢の親と同居している親族が財産関係に関していわば好き勝手できてしまうケースがよく見受けられます。今までトラブル等が無かった兄弟姉妹であっても、骨肉の争いに発展する可能性があります。親族間で起こる最も多いトラブルは財産トラブルなので、心配であるならば、早期の段階で弁護士に依頼して成年後見申立等の余地がないかを検討してもらうことをお勧めいたします。その結果、お金に関する心配が1つ減ることができ、悩みも解消できると考えます。また、早めに後見人という第三者が介入することで、兄弟間の関係が致命的に悪化するのが避けられたケースもあります。だからこそ、早期解決のためにも第三者である弁護士への相談をお勧めいたします。