相談前の状況
依頼者は大学生の男性でした。
アルバイト先の同僚女性から強姦被害を訴えられてしまったとのことでした。
弁護士が事情を確認すると、同僚女性と二人でお酒を飲んだあと、依頼者の家に来て、お互い合意の上で性行為を行ったというものでした。ご相談者様は、お互いに合意の上だと思っていたためどうすればいいかわからず、助けを求めて吉原隆平綜合法律事務所に相談に来られました。
解決への流れ
受任後、弁護士が状況を整理したところ、被害者女性は、警察には被害届を提出せずアルバイト先店長が間に入って示談金を請求してくる状況でした。
本人から「同意の上であり、本案件に犯罪は成立しない」との説明しましたが、依頼者に不利な証拠等も出てきたこと、女性に不快な思いをさせたことは間違いないことから、最終的に問題を最小限に抑えるための交渉を実施。結果、少額の解決金を支払いに合意して頂き、警察の介入を防ぐことができました。
吉原 隆平 弁護士からのコメント
本案件は厳密にはお互いの合意があった上での行為だったため示談金を払う必要はなかったとも考えられますが、将来ある若者に万が一にも前科・前歴がつかないようにと考えて、早期かつ穏便な解決を優先しました。
もちろん、名誉にかかわるため、そのような解決金は支払わないという選択肢も考えられるところです。このあたりは、一人一人の考え方であり、正解は無く、正解を押しつけることもできないと考えています。
大切なのは、依頼者の優先順位であり、打合せの中で、依頼者の心の中の優先順位を詳細にお聞きし、依頼者の要望に沿った弁護士活動をするよう心がけています。
刑事事件でお悩みの方は、相手が警察署に被害届を提出していない段階でも、早期に弁護士へ相談されることをお勧めします。