相談前の状況
ご相談者様は不動産や宿泊運営会社を手掛けるオーナー様でした。
オーナー様は、約10年前から所有物件を賃貸していましたが、最近になって借主による家賃の滞納が続き、未納額が5カ月分で約60万円にまで膨らんでいました。さらに調査の結果、借主本人はすでに物件に居住しておらず、昨今のインバウンドブームで外国人旅行者のような見知らぬ第三者が住んでいる様子でした。
契約上、無断での転貸は禁止されており、オーナー様としては契約違反と判断しました。
そのため契約の解除と物件の明け渡しを求めたいと考えましたが、借主とは連絡が一切取れず、現住所も不明で、対応に苦慮されてしまいました。
そのため最後の駆け込み寺として、吉原隆平綜合法律事務所に相談に行きました。
解決への流れ
まず、オーナー様のご依頼を受け、借主の所在を特定するための調査を実施しました。住民票や関連情報をもとに、借主の勤務先や連絡先を割り出し、借主本人および現在の居住者宛に、契約解除と退去を求める内容証明郵便を送付しました。
その後、借主とようやく連絡が取れたため、オーナー様の代理として、以下の点を明確に伝えました。
①長期にわたる賃料の滞納があること
②契約に反して第三者を無断で居住させていること
③上記により賃貸借契約を解除する正当な理由があること
借主の勤務先が判明していたことも交渉材料となり、最終的には借主が滞納していた賃料を全額支払い、速やかに物件を明け渡すことで合意に至りました。オーナー様は、さらなる損害の拡大を防ぐことができ、安心して次の入居者募集に移行することができました。
吉原 隆平 弁護士からのコメント
昨今よく受ける相談内容の1つです。
オーナー様にとって、借主の所在が不明になり連絡が取れなくなる事態は、決して珍しいことではありません。しかし、こうした場合でも、専門家に依頼すれば、住民票や戸籍情報、勤務先の調査などを通じて、所在を突き止めることが可能です。
また、交渉が難航した場合でも、法的手続き(訴訟や強制執行など)を見据えた対応が可能となるため、早期に弁護士などの専門家へ相談することが、被害の拡大を防ぎ、円滑な解決への近道となります。
今回のケースでも、オーナー様が早い段階でご相談くださったことで、スムーズな回収と明け渡しが実現しました。問題が複雑化する前に、経験豊富な専門家の力を活用することをおすすめします。