相談前の状況
顧問先の製造業の社長様からの相談でした。
突然、労働基準監督官が抜き打ちで相談者の会社を訪問し、資料の提出や従業員へのインビューなどの調査をすることを要求してきました。
しかし、会社としては、訪問を受けた日がちょうど繁忙期で対応する時間がとれないことから、翌月に調査を延期してもらうことにしました。調査は延期にできたものの、労働基準監督官の調査について全く知識がなかったため、その対応方法について、顧問弁護士である吉原先生に調査への対応を依頼されました。

解決への流れ
相談後、弁護士は顧問弁護士として全てを一任して、労働基準監督署に電話して、立ち入り調査の日程の調整を行い、また、調査の日に準備しておくべき資料を労働基準監督官に確認しました。
そのうえで、顧問弁護士として、弁護士が相談者にヒアリングをして、労働基準監督官から指摘されそうな会社の労務管理の問題点を調査し、かつ、問題点に対する改善策を決めました。そして、立ち入り調査の当日は、顧問弁護士として同席し、会社経営者と一緒に、労働基準監督官に対し、会社が認識している問題点と今後の改善方法を説明しました。
その結果、労働基準監督官からは是正勧告と改善指導がされましたが、会社から説明した改善策を了解してもらうことができました。

吉原 隆平 弁護士からのコメント
労働基準監督官が抜き打ち調査は、対応結果によっては、厳しい処分が決定されることもあり、できる限り経験がある専門家の同席をお勧めいたします。
このような対応は「場数」も大切です。弁護士を選任する際は、実際の対応経験をお聞きし、自社に寄り添う弁護士を選定することを推奨します。