解決事例
Case Study
吉原隆平綜合法律事務所が行った様々な解決事例をご紹介
解決事例 個人遺産相続・遺言
『実家を継いだ私が全財産をもらう』と言い張る姉と決裂。嫁いだ妹が弁護士を介して正当な遺産を獲得した事例

相談前の状況

相談者は40代後半の女性でした。
1年前に母親が亡くなり、遺産は「実家の土地・建物」と「約2,000万円の預貯金」でした。 実家には、50代後半の独身の姉が母親と同居していました。
妹は結婚して家を出ているため、「実家は姉が相続していいけれど、預貯金は半分ずつに分けたい」と提案しました。しかし姉は「私はお母さんの面倒を最後まで見た。嫁に出て行ったあんたには1円も渡さない。預貯金は実家の維持費に使う」と猛反発されてしまいました。 姉妹での話し合いは怒号の飛び交う泥沼の喧嘩となり、精神的に追い詰められた妹さんが、吉原隆平綜合法律事務所に相談に行きました。


解決への流れ

受任後、弁護士が介入し、妹さんの代理人となったことを姉に通知しました。 これにより、姉妹が直接連絡を取って感情的に罵り合う状態を弁護士に任せることで、相談者の負担を一気に解消しました。 姉側は「寄与分(母親の介護や看護による貢献)」を主張して譲らない構えを見せたため、弁護士はまず、客観的な事実関係の整理に着手しました。母親の生前の医療記録や要介護度、介護の実態を調査し、法律上の「寄与分」として認められるレベルのもの(仕事を辞めて無報酬で介護に専念していたなど)であるかどうかを精査しました。

調査の結果、母親は亡くなる直前まで自立して生活しており、姉の主張する「介護の苦労」は、同居に伴う通常の扶養義務の範囲内であることが判明しました。法律的な寄与分としては認められない可能性が高いことを、弁護士から姉側(または姉の代理人)へ論理的に説明しました。 同時に、このまま裁判(遺産分割調停・審判)になれば、姉は実家を売却せざるを得なくなるリスクがあることも提示しました。 最終的に、「姉が実家(時価2,000万円相当)を相続する代わりに、妹は預貯金2,000万円をすべて相続する(総額4,000万円を2,000万円ずつ折半する)」という、極めて公平な法定相続分(2分の1ずつ)での遺産分割案を提案し、姉もこれに同意することになりました。 弁護士が専門家として、客観的な状況や今後の状況分析を丁寧に実施した結果、調停に発展することなく、協議での解決に至りました。


吉原 隆平 弁護士からのコメント

実家で同居しているきょうだいが、「自分が親の面倒を見た」「嫁に(婿に)出た人間には権利がない」と主張するケースは非常に増えているケースです。今まで良好だった関係性であっても、「オカネ」が絡むことで、予期せぬ悲劇につながる可能性もあります。
しかし、法律上は嫁いで姓が変わっても、実の子供である以上、相続権は全く平等です。 肉親同士の話し合いは「昔の貸し借り」や「親の愛情の偏り」といった過去の不満まで噴出して泥沼化しがちです。
弁護士が間に入ることで、お互いが冷静に、感情を排除した『法律上のルールと客観的な数字』で交渉することができますので、結果的にお互いの関係性を崩さない一番の近道となるかと思います。
「このままだと、お互い感情的になってしまいそうだ。」とお悩みの方は、手遅れになって姉妹の亀裂が大きくなる前に、ぜひ一度お早めに弁護士へのご相談をお勧めします。