相談前の状況
相談者はイベント関連事業を運営する代表者様でした。
ある日突然、過去に退職した元従業員、複数名から未払残業代を請求するという内容証明郵便を弁護士経由で受け取りました。その請求額の合計は遅延損害金も含めると約450万円でした。
彼らの内容証明は弁護士が作成しており、驚いた相談者はあわてて吉原隆平綜合法律事務所に相談に行きました。
解決への流れ
受任後、弁護士はまず、未払残業代に関する実態把握に努めました。
具体的には、当該従業員の勤務記録をきちんと精査し直して、従業員の請求根拠がタイムカードなどの客観的な証拠で裏付けられているのかどうか全て確認しました。
加えて、該当する元従業員の請求根拠を明らかにするように、相手方の担当弁護士へ求めるとともに、改めて会社側でも、その従業員の労働状況を再度確認していきました。
内容を確認する限り、相手方の請求金額に交渉の余地があることがわかりました。その後、弁護士はすぐに、従業員側の弁護士と交渉し、その結果、裁判などの手続に移行することなく、請求額の40%での和解が成立しました。
吉原 隆平 弁護士からのコメント
今回、退職した従業員が企業に対して、一度に複数まとめて請求をしてくるケースでした。
特に複数名で一度に来られると、当然請求額も大きくなります。
会社側が安易にこれに応じれば、会社の事業活動に与える影響が大きくなってしまうため、もし請求を受けた場合には、しっかりと弁護士を交えて対応することをお勧めいたします。